福島第一原発のALPS処理水について

昨日21日、岸田総理が福島第一原発の処理水の放出について、現地を訪れて漁業関係者と面談し、理解を求めた、と報道されている。

私はこのブログで、ALPS処理水の放出について、6月21日、7月6日と2度、トリチウムの放出基準について書いてきた。

改めてトリチウムの年間処分料について。2022年3月に資源エネルギー庁から参議院経済産業委員会に提出された資料について記す。

日本ではトリチウムの放出量は年間22兆ベクレル(以下Bqと書く)が上限とされている。

トリチウムは液体と気体で放出放出されているが、液体の年間放出量について2019年のデータについて記すと、

韓国の月城原発:31兆Bq、古里原発:91兆Bq、中国の寧徳原発:98兆Bq、陽江原発:107兆Bq、泰山原発:124兆Bq、紅沿河原発:87兆Bq、

である。

ちなみに震災前の福島第一原発のそれは2.2兆Bqであった。

今回放出する処理水について、[東京電力のホームページには次のような説明がある。

「放出水のトリチウムの濃度は、放出前のトリチウム濃度と希釈水量で評価し、1,500ベクレル/リットル未満とします。
この濃度は、国の安全規制の基準※(告示濃度限度)である60,000ベクレル/リットルおよび世界保健機関(WHO) の飲料水水質ガイドラインである10,000ベクレル/リットルを十分下回ります。年間の放出量は、当面、事故前の福島第一原子力発電所の放出管理目標値である年間22兆ベクレルを上限とし、これを下回る水準とします。」

これが実状です。

中国も韓国も自国の原発から、今回政府が放出するALPS処理水のトリチウム濃度を遥かに上回る排水を毎日海に流している。

中国政府も韓国政府もそれを分かった上で、日本に対する嫌がらせの虚偽報道を流している。

それに便乗して日本のマスコミが国民に誤った情報を流している。

日本の漁業関係者は、中国、韓国政府が流す偽情報による風評被害に困っている。それは分かるが、今回のALPS処理水の放出については私は賛成だ。

もっと早い時期にやるべきであったと思っている。