6日午後5時から東京で、高知県選出の尾﨑正直衆議院議員が主催する勉強会で講師を務めました。
今回が2回目、戦闘機、ミサイル戦略、軍艦などの基本性能等の話と、ウクライナ戦争の状況などを話させて頂きました。
この日は1名が公務の為欠席、1名が予算委員会出席のため遅れて参加となりました。
4日(土)高知市の得月楼で、3年ぶりに東部ニューギニアのポートモレスビー攻略戦を戦った南海支隊の戦友・遺族会が、私の参議院議員退任慰労会と事務局長である辻本さんの書かれた本の出版記念会を開いて頂いたので出席した。
南海支隊は高知県で編成された日本陸軍第144連隊(日本初の海兵隊、大本営直轄部隊)を中心に、広島県福山市で編成された第41連隊、大阪で編成された独立工兵第15連隊から成り、昭和17年7月、ラバウルを占領した第144連隊がそのままニューギニア東部のブナ、ギルワに上陸して、オーレンスタンレー山脈を超えて、マッカーサーが居るとみられていたポートモレスビーを目指した。
会の最後に全員で記念撮影
上の写真が事務局長の辻本彦兵衛さん、父上が南海支隊の独立工兵第15連隊の生き残りで、父上のリーダーシップで長く南海支隊のご遺族と共にニューギニアへの慰霊巡拝を行なっており、辻本さんは、父上の意志を継いでこの会を引っ張ってくれています。
上の2枚は私のお礼の挨拶の写真
全体の様子
この会に、遺族でもない私が特別会員として参加出来たのは大石宗県議の紹介であった。
当時は生き残りの西村幸吉さんもご存命で、県議時代にご一緒にニューギニアへ慰霊巡拝に行きました。
その模様は、以前このブログに書いております。
この日は3名の遺族も参加されました。
政府は3日、防衛費増額に向けた財源確保法案を閣議決定した。財源に充てる税外収入をためる「防衛力強化資金」の設置を盛った。
但し、約1兆円の増税には、積極財政を主張する議員の反対を考慮して先送りした。
病院を運営する2つの独立行政法人の積立金から、計746億円を本来より前倒しで国庫に返納させる。政府の投融資を管理する「財政投融資特別会計」から2000億円、為替介入に備える「外国為替資金特別会計」から1.2兆円を一般会計に繰り入れる。
これらを防衛力強化資金にため、複数年度かけて使う。法案で手当てする1.5兆円とは別に、政府は国有財産売却などで3.1兆円ほどの税外収入の確保も見込む。
財務省の目論む増税については、まだまだ安心出来ない。デフレ脱却に向けて、さらなる議論が必要だと思う。
なお、何故増税が必要無いかは、経済評論家の森永康平氏が、私が顧問を務める「責任ある積極財政を推進する議員連盟」の2月2日の勉強会で講演した内容がユーチューブの「別冊!ニューソク通信」で、森永氏が解説しているので、下のアドレスをタップして是非ご覧下さい。
昨夜からTVニュースで流れているが、今朝の産経新聞には表記の記事が出ていた。
「農林水産省が3日発表した令和4年の農林水産物・食品の輸出額(速報値)が前年比14.3%の1兆4148億円となり、10年連続で過去最高を更新した。
増加したのは、ホタテ貝910億円(42.4%増)、ウィスキー560億円(21.5 %増)、青果物474億円(14.3 %増)、
減少したのは、サバ188億円(14.6%減)、かつお・まぐろ類178億円(12.6%減)、牛肉520億円(4.0%減)とある。」
中国の富裕層への輸出が増えたようである。
私が4年ほど前から農水省の官僚に提案していたのは、中国富裕層への日本米の輸出である。
10年ほど前から、中国富裕層は子供を塾に通わせるのに熱心で、子供の食事は、コンビニの和食弁当が多いとの報道を見たのがきっかけだ。
昭和26年生まれの我々の世代は、小学高学年のこらから、朝飯にパンを食べるのがハイカラであった。
成人してからも、日本人は朝飯にパンを食べる人が増え、米の消費量が減り続けている。
これと同じ事が中国でも起きると思った。
和食弁当で育った中国人世代は、成人してからも日本の米食を食べるであろう。
それに加えて、中国製餃子の製造が、不正品が多いと大問題になったことがあった。
その当時(私は県議会議員であった)、中国の上海、北京で寿司店を10店舗ほど展開して成功していた高知県出身の方から話を聞く機会があった。
彼は中国製餃子事件に関して、私に
「中国人富裕層は、中国製の食べ物を食べませんよ。中国人が作った食べ物を信用していませんから、」と教えてくれた。
さらに当時から、中国人観光客が日本に来て、お土産に日本製炊飯器を買って帰るのが話題となっていた。
その後、炊飯器のブームがなくなったので調べてみると、家庭の水道水が悪いので、炊飯用に別途水を買う必要があり、高くつく事が分かった。
参議院議員になって、日本の米を中国へ輸出する事に取り組む中で、農水省の役人が日本の米の消費状況の調査に中国へ行くと報告にきた。
その際に、米の消費状況を調査するなら、先に記した、高知県出身の寿司屋を訪ねることと、熊本県発のラーメンチェーン店「味仙ラーメン」を調べて欲しいと頼んだ。
帰国して、その報告を聞くと、「味仙ラーメン」では、ラーメンだけでなく日本風の焼魚定食やトンカツ定食が売れている。また、寿司店の社長は、日本のコンビニで売っている「パック飯」を売り始めて好調だと聞いた。
この「パック飯」は、コロナ禍が始まってから私も議員宿舎での朝飯に良く食べていた。
電子レンジで2分足らずで、美味しいご飯が食べられる。
中国人富裕層は中国人が作る食物を信用していない、日本製の安全性を買っている。
上記の二つの事例でも、まだまだ中国での「日本製ご飯」の消費は増えると期待している。
昨夜7時のNHKニュースで、日本の国債残高の約半分を日銀が引き受けている事が危険であるかのような解説があった。
この見方は財務省見解の受け売りで、正確ではない、間違った報道の仕方だ。
私は際限なく日本国債を日銀が引き受けて良いとは思っていない。
しかし、30年もデフレ不況が続き、第二次安倍内閣発足以来10年間にわたり日銀の黒田総裁が「異次元の金融緩和政策」を行なってきたが、消費税を5%→8%→10%と2度にわたって上げてきた事によって不況から脱却していない。
政府目標の2%の消費者物価上昇目標を未だに達成出来ていない。
さらに、3年前のコロナ感染症拡大による不況対策、国債発行→財政出動で急激に日銀の国債引き受けが増えた現状ではやむを得ない。
私は、責任ある積極財政推進議連などを通じて、安倍晋三元総理と約1年間にわたりお付き合いをさせていただき、何度も「消費税増税をしても大丈夫だという(私に提示された)財務省のデータが間違っていた」、消費税増税が間違いであったという話を直接聞いた。
また、財政のプライマリーバランス黒字化を2025年度を目途とするという、カレンダーベースでの目標は廃止しなければならない。
財政出動しようとしてもあれが足枷になる、というお話も直接聞いた。
安倍元総理は、その反省に基づき、昨年(2022年)1月から「財政政策検討本部(西田昌司本部長)」の最高顧問として熱心に日本経済の回復に取り組んで来られた。
道半ばで凶弾に倒れた事が残念でならない。
日銀が保有する国債は、満期が来たら「借り換え債」を発行して政府の借金を継続する。
国債残高は景気が良くなれば税収が上がり、国債発行が減少する事により、増加が減少する。
財務省の宣伝する「後世に負担を残す」事とは違う。後世の国民が借金を返す事にはならない。
ただし、国債の利息は政府から日銀に支払われる。
その現状を西田昌司参議院議員が昨年、令和4年4月11日の参議院決算委員会で、財務省に質した。
その時の財務省主計局の奥達雄次長の答弁は以下の通り、
「例えば平成28年の場合は、国債のその利息収入、日銀が受け取る国債の利息収入は1.2兆円、これに対して国庫納付金額は0.5兆円ということでございます。平成30年度におきましては、利息収入が1.3兆円、国庫納付金額は0.6兆円、また、直近の令和2年度で申し上げますと、利息収入は1.1兆円、国庫納付金額は1.15兆円というふうになってございます。」
日銀が政府から受け取る国債の利息は、日銀の必要経費を除いて残額は国庫に納付される。政府に戻ってくる。
現在はゼロ金利に近いから納付額も少ないが、約半分が政府に戻っている。
NHKニュースでは、この事は全く触れていない。
それでは、何故国債を日銀が直接引き受ける事を財政法第5条(下の参照)が禁止しているのか。
財政法は終戦直後の昭和22年3月に制定された。
当時の占領軍GHQの強い意向で、戦前の日本政府は、大量の国債発行で戦争経費を賄ったという考え方の下で、2度と再び日本が戦争に踏み切る事の無いように国債発行に制限を設けたものである。
財政法4条1項但書(下の参照)で、建設国債の発行は認めている。
特例公債(赤字国債)は、建設国債と同趣旨で国会で特別法を作り、期間を定めて認めている。
NHKニュースではこの説明もない。
マスコミは、財務省に逆らうと情報を出してもらえないので、財務省の言いなりになっていると聞いた事がある。分かっていても思いのままに報道出来ないジレンマも聞いた。
また、西田昌司参議院議員の3月15日の参院財政金融委員会での質問で、銀行が国債を購入する資金は、手持ちの預金からではなく、日銀の当座預金(準備預金)から民間銀行へ供給されるという事も、日銀も財務省も認めた。そして、現在日銀の当座預金は潤沢に用意されている。
という事は、財務省の言う、2千兆円の民間金融資産が減少すれば、国債購入資金が減少するという説明は間違っている。
但し、保険会社や個人が国債を購入する場合には、日銀の当座預金を使えないので、預金と国債が置き換わることになるので、これとは異なる。
我が国は30年間にわたり、財務省の財政健全化を優先する政策を与党が行なってきた為に、GDP成長率はゼロ、賃金も上がっていない。
このまま財務省の言う財政健全化政策を続けていると、日本経済の成長は望めない。
国力を測る指標はGDPだが、数日前のインターネットニュースで、日本のGDPは近いうちにドイツに抜かれて第4位に転落するとのニュースを見た。
私は昭和50年代後半から平成9年頃にかけてのバブルの時代を東京で経験した。
不動産業界、建設業界、証券業界の狂乱ぶりを見て、こんな状況がいつまでも続くはずがないと思った。
しかし、ここ数十年の日本経済の低迷ぶりを見ると、バブル時代がまだマシだったか、バブルを軟着陸させる方法があったのではないかとも思う。
【参照:財政法】
第四条 国の歳出は、公債又は借入金以外の歳入を以て、その財源としなければならない。但し、公共事業費、出資金及び貸付金の財源については、国会の議決を経た金額の範囲内で、公債を発行し又は借入金をなすことができる。
② 前項但書の規定により公債を発行し又は借入金をなす場合においては、その償還の計画を国会に提出しなければならない。
③ 第一項に規定する公共事業費の範囲については、毎会計年度、国会の議決を経なければならない。
第五条 すべて、公債の発行については、日本銀行にこれを引き受けさせ、又、借入金の借入については、日本銀行からこれを借り入れてはならない。但し、特別の事由がある場合において、国会の議決を経た金額の範囲内では、この限りでない。
27日(金)12時から自民党本部で、党政調会の財政金融部会が開かれ「我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法」の審議がありました。
「責任ある積極財政を推進する議員連盟」では、急遽午前11時から役員で対策会議を開き、アドバイザーを招いてこの法案の問題点について議論した。私も出席しました。
この法案には何ヵ所か財務省が主導権を握る趣旨で書かれた箇所があり、これについて、部会で役員が質問することにした。
結論から言うと、財政金融部会では附則2条を削除し、この法案の議論は財源確保特命委員会で引き続き議論する事で了承された、という事です。
附則2条には以下のように書かれておりました。
「第2条 政府は、第1条第2項に規定する費用の財源を確保するため、歳出の改革を継続するよう努めるとともに、各年度の一般会計歳入歳出の決算上の剰余金について、防衛力整備計画対象経費の財源または資金への繰入金の財源として活用するよう努めるほか、防衛力強化税外収入のさらなる確保に努めるものとする。」
この附則条文は歳出改革と称する緊縮・予算削減を永遠に継続させる根拠となる条文で、積極財政推進議連の役員をはじめ有志議員の指摘で、財務省が折れてこの条文を削除出来たことは一歩前進ではあります。
この他にも、議員からこの法案に対する問題点の指摘があったようなので、今後の財源確保特命委員会での議論に期待します。
岸田総理が、今後の約43兆円の防衛予算増額にあたって約1兆円の増税を行うと発表した。
この増税発言により、世論調査では、防衛予算増額について70%以上の賛成であったのが、40%台に下降した。
この不景気に増税発言をする岸田総理の感覚がおかしい。
マスコミ等では、最近の物価上昇についてインフレ懸念の論調が多い、しかし、これは国民の消費意欲の増大→需要不足というインフレではない。
未だに多くの勤労者の給料は上がっていない。
賃金上昇の動きがあり、これが実現して、物価上昇率を上回るようになれば、インフレになる。
しかし、日本経済はまだそこまでいっていない。
物価上昇も、コロナ禍の影響による生産能力の減少による食料や肥料などの生産量の減少に加えて、ウクライナ戦争の影響で、原油や天然ガスの値段高騰による物価上昇である。
この原材料費などコストの上昇が原因で発生するインフレをコストプッシュインフレと言い、国民の消費意欲が増大して需要が不足して起きるデマンドプルインフレではない。
まだまだ、日本経済はデフレ不況が続いている。
その大きな原因は、長年のデフレと消費税増税による国民の消費意欲の減少である。
この現状を打破する為には、政府が積極的に財政出動をして、国民の消費意欲や企業の投資意欲を引き出す事だ。
その為には、財務省の目論む、予算のプライマリーバランス黒字化は一時停止すべきです。
その為に積極財政議連は、政府に対して提言して行きます。