変わるか?大阪

今日10日は高知県知事選挙の告示日、先ほど高知市の中央公園で尾崎正直陣営の出陣式に行って来た。
今回は全く政党色を出さず、応援演説も友人代表の宮路氏と女性代表の二人のみ、おそらく無投票で午後5時には尾崎正直候補の再選になると思う。
私が注目しているのは大阪府知事選挙と大阪市長選挙である。
10月下旬のこのブログに堺屋太一氏の講演を紹介し、大阪のことを書いた。
三日前にその堺屋太一氏と橋下徹大阪府知事の共著「体制維新―大坂都」(文春新書)を買い読んでいる。
私は大阪に住んだこともないし、大阪のことは良く知らなかった。
この本を読んで初めて橋下氏の大坂都構想が分かった。
これまで大阪は東京都同じような自治体かと思っていた。
ところが、大阪府民は880万人、その中心部にある大阪市民は260万人である。
その中に24の区があり、区の長は東京都と同じく選挙で選ばれているのかと思っていたら、大阪市長から市の職員が任命されるのだそうだ。つまり、区は基礎自治体ではなく、大阪市基礎自治体である。
区の仕事は「住民票交付や印鑑証明の発行などの窓口業務ぐらいです。」(同書)とのこと。
橋下氏はこの24ある区を8〜9の区に再編し、区長を公選制とし、予算編成権を持たせて基礎自治体とするという構想を主張している。
日本には百万都市がいくつかあり行政運営は大変だろうと思っていたが、260万都市では基礎自治体として大き過ぎ、一人の長が治める人間の能力を超えるだろう。
橋下氏が指摘しているのはその点である。このことは大阪府民も良く知らないと書いてある。
大阪府域内のGDPの50%を大阪市内で生み出している現状と大阪市役所が有する権限と財源からすれば、名前は市でも立派な都道府県と同じです。」(同書)
つまり大阪市民260万人は大阪府との二重行政の下にある。ここを改善するのが橋下氏と堺屋太一氏の主な目的である。
そして、もう一つの目的は東京への一極集中を無くすことである。
明治維新は京都、大阪の関西を舞台に始まった、平成維新を大阪から始め、ここから全国にその変革の波を波及するという目標もある。
私は大阪維新を期待しているが、これには平松大阪市長をはじめ地方公務員から相当な反発があるようだ、大阪府民、市民がどういう判断を下すだろうか。