17日(木)朝のBSTV NHK国際ニュースでは、ロシアが、軍の一部がウクライナ国境周辺での演習を終え撤収を始めた、とのニュースを流したが、アメリカや欧州各国はこれを確認していない、との報道が流れている。
ロシアは28万人の陸軍を持っているが、そのうち15万人ほどの勢力をウクライナ国境付近に集結して演習を繰り返している。
数日前にはジェイクサリバン米大統領補佐官が「16日にロシアがウクライナへ軍事侵攻する可能性がある」と記者会見で述べた。
16日に軍事侵攻がなかった事は、世界各国はひとまずホッとしている事だろう。
昨日、ヤフーニュースで次の報道が流れた。
【全ロシア将校協会が「プーチン辞任」を要求…! キエフ制圧でも戦略的敗北は避けられない
日本ではまったく報道されていないが、ロシアで1月31日、驚愕の出来事が起こった。「全ロシア将校協会」のHPに「ウクライナ侵攻をやめること」と「プーチン辞任」を要求する「公開書簡」が掲載されたのだ。
この公開書簡は、レオニド・イヴァショフ退役上級大将が書いたものだが、彼は、「個人的見解ではなく、全ロシア将校協会の総意だ」としている。 ちなみにイヴァショフ氏は、もともとかなり保守的で、これまでプーチン政権を支持してきた。国営のテレビ番組にもしばしば登場し、著名で影響力のある人物だ。・・・
ロシア軍は、ウクライナを北南東、三方から包囲し、侵攻の準備が完了しつつあるように見える。
プーチンの要求は、「ウクライナをNATOに加盟させない法的保証」だ。米国もNATOも、「この要求を受け入れることはできない」とロシア側に回答した。しかし、その後も侵攻回避のための交渉が続けられている。】
本文はもっと長い。
このニュースの解説によると、このニュースはロシアのメディアでは流れていないとの事である。
また、「全ロシア将校協会」のホームページのアドレスも載っており、そこで確認出来ると書いてある。偽情報ではないようだ。
ウクライナ情勢についてはこのホームページで何回か書いて来たし、自民党の政務調査会の外交部会、国防部会でも頻繁に取り上げている。
ある議員からは「NATOに加盟するためには国境紛争などを抱えていないことが要件になっているが、ウクライナはクリミア半島は軍事侵攻を受けているし、東部国境ではいまだにロシアと国境紛争が続いているので、そもそもNATOに加盟できないのではないか、プーチンの意図は何なんだ」と言う意見が出た。
また、このニュースでは【人口1億4600万人のロシアのGDPは、人口5200万人の韓国よりも少ない。つまり、プーチンは戦術的には勝利をおさめたが、戦略的には負けているのだ。】とも書かれている。
戦争するには戦費がかかる。